H28年度 公募研究公募要領
科研費新学術領域研究「3次元半導体検出器で切り拓く新たな 量子イメージングの展開」では、H28-H29年度の公募研究を募集しています。
ご応募に際しては、http://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/boshu/1361248.htm
(2)継続の研究領域 - 公募研究 をご参照下さい。
新学術領域研究「3次元半導体検出器で切り拓く新たな量子イメージングの展開」
X線・赤外線・荷電粒子線等の量子線を用いた測定では、量子それぞれを可視化する事が重要である。本領域では、二種類のシリコン層を絶縁層を介して張り合わせたシリコン基板技術(SOI: Silicon-On-Insulator)をベースに、高感度ピクセルセンサと集積回路とを3次元的に一体化させた検出器の開発と、これを用いた新たな量子イメージング測定手法の研究を目指している。
SOIピクセル検出器では、センサと回路を一体として半導体微細加工技術で製造し、それぞれ独立に最適化することが出来る。また2つのSi活性層のいずれにも能動素子を形成することができ、この2重活性層を利用することで、単一量子の検出と極低ノイズでのエネルギー計測を同時に行うなど、従来型デバイスでは実現できない新たな機能の展開を目指している。本領域は、半導体デバイス研究者と、多分野の先端計測研究者とが集まり、日本を拠点に新たな研究開発集団を形成するユニークなものである。
検出素子の試作に関しては、計画研究A01が取りまとめる試作機会と合わせて行うことが可能で、この際新たな費用は要しない。また他の計画研究等ですでに開発した素子を利用した提案も可能である。公募研究には、新しい原理に基づく開発提案はもとより、計画研究がカバーしていない領域、特に生物や医学への応用を目指した研究の提案を歓迎する。応募者は過去に半導体検出器の設計経験を有する必要はないが、放射線検出器を使った実験経験があることが望ましい。また若手研究者による挑戦的な提案や萌芽的な観測・理論のアイデアも期待する。
(研究項目)
- A01 SOI 3次元ピクセルプロセスの研究
- A02 SOI技術を用いた極低ノイズ・高速イメージングデバイスの研究
- B01 宇宙最初期ブラックホールの探査研究を実現する衛星搭載X線精密イメージングの 開拓
- B02 ダストに隠された宇宙の物質進化を暴く 極低温SOI赤外線イメージングの開拓
- C01 高輝度加速器実験のための素粒子イメージング
- C02 X線自由電子レーザーによる超高速ナノ構造解析用検出器
- D01 放射光を用いた空間階層構造とダイナミクス研究のためのイメージング
- D02 投影型イメージング質量分析による迅速で高解像度な生体内分子イメージング
(適当な研究項目が無い場合は、近い研究分野あるいはA01を選択して下さい)
領域番号:2508
領域略称名:量子イメージング
研究領域名:3次元半導体検出器で切り拓く新たな量子イメージングの展開
領域代表者:新井康夫