文部科学省科学研究費補助金「新学術領域研究」3次元半導体検出器で切り拓く新たな量子イメージングの展開

領域代表挨拶





領域代表 高エネルギー加速器研究機構 素粒子原子核研究所 教授 新井康夫

本新学術領域研究は、量子イメージング検出器技術を核に、宇宙・素粒子・物質構造等様々な分野の研究者が集まって研究を行うというユニークなものです。他の領域研究の様に、特定の科学目標に向かって研究を進めて行く訳ではありません。

ここでは、Silicon-On-Insulator(SOI)技術をベースにした新たな検出器開発を共に進めながら、それぞれの分野のエクスパートが独自の検出器を設計し、サイエンスのブレークスルーを目指します。 残念ながら我が国の科学研究においては、海外で開発された測定器を単に購入して使用する事が多くなってしまっています。しかしながら、真に研究の革新を目指す際には、その検出原理を細部にわたるまで熟知し、検出器の設計を研究者自らの手で行っていく必要があると私達は考えています。

もちろん、この為には研究者のみならず、様々な企業が持っている最先端の技術力を借りる等、多くの方の協力が必要です。また、日本のみならず世界中の研究者と協力することも重要です。 新たな検出器を開発すると言う事は、短時間で行える事ではありません。我々はこのような研究に情熱を持った若手研究者を一人でも多く育成し、将来の日本の科学技術力の向上にも貢献したいと思っています。 本領域研究では、このように人や技術を結集し、世界に誇れる成果を残したいと考えています。

皆様の暖かいご支援を心よりお願い申し上げます。